「リンク集」の運営について(個別タイトル編)

「リンク集」運営のススメ

自分にとっては、「ガラケー」や「自宅外」でのサイト閲覧頻度が高かったことが、リンク集のメリットだった。しかし、誰もがわざわざガラケーから隙間時間にサイト巡回をしたり、旅行先で継続登録をするわけではなかっただろう。

現代では情報交換はTwitterやDiscordで行われ、記事はnote等で書かれる。外部のチャットや掲示板(BBS)で行われていたキャラクター同士の交流は、リアルタイムで本家の中で行われるようになった。20年前はDK2のENo.は5桁だったが、10年位前と比べてゲーム人口が激減したとは感じない。しかし、定期更新型ゲームの関連サイトやブログのような「個人の城」は顕著に少なくなった。

こんな時代にこれからリンク集を作る奇特な人がいるかわからないが、リンク集を作って良かったなと思ったことや、気を付けた方がいいことを挙げる。自分のために始めたリンク集でも、情報を公開していると、リンクをしてもらえたり、応援のコメントをもらえたり、情報提供をしてもらえたりと、モチベーションが上がる出来事がたくさんある。ただ、記事を公開しているとどうしてもそういった反応を欲しがってしまいがちなので、あくまで「自分のため」であることを第一にしつつ、ユーザーの方の反応を更新の原動力にしていくと、事前には想像していなかった感情や効果が出てくるようになった。

結果を巡り、新聞を読み、店を訪れよ

個人サイトで依頼を受け付けている鍛冶職人の修得スキル情報は、依頼者の立場からするととても重要な情報で、毎週日曜の更新直後には「DK3結果一覧」さんで鍛冶スキル修得者の一覧を確認するのに加えて、リンク集に掲載している鍛冶職人の方の結果をなるべく目視で見て回っていた。

また、毎週十分に時間があったわけではないが、その週のうちに、なるべく全ての更新結果を見るようにしていた。「リンク集」での各サイトの紹介は1行程度に収めるようにしていたが、今も昔も「ブログ」という形態でサイトを運営しており、更新履歴をブログ記事として作成していたので、誰かと話したい、人に伝えたいネタが得られたら、記事に反映していた。

先に書いたようにもともとは「DK3世界におけるキャラロールがしたかった」ので、結果を見て回ることでより世界に没入し、記事という形でアウトプットもできるようになった。DK3の面白いところは、直接的にアイテムやメッセージのやり取りがなくても、ボスの奪い合いや、クランやパーティ間の抗争・協力なんかがあって、世界情勢を俯瞰するのが楽しかった。他のゲームでもそういう部分はあると思うのだけれど、自分の時間がそこまで十分に取れなくなってしまった……。

DK3の世界にはウェブサイトとしての「新聞」や「鍛冶職人の店舗」があった。サイトを巡ることは、その世界の新聞・雑誌を読んだり、店を訪ねることと重なる。ゲームの世界を深く楽しみたいけれど、漫然と見て回るだけじゃつまらない。人に話しかけるのはちょっと苦手。そんな人は、見聞を「リンク集」という形でアウトプットするのが向いているかもしれない。

パーティメンバーに向けて書こう

パーティを組んで活動をしていると、パーティメンバーにも情報収集や攻略サイトの活用を求めてしまうし、一方で初心者にとってみれば、本家のリンク集に掲載されていない情報サイトに辿りつくことは、簡単なことではない。定期更新型ゲーム自体には慣れていたとしても、イチから情報サイトや個人サイトを調べてブックマークすることは手間であることは疑いようがない。パーティメンバーに「Rの手記」を紹介することで、攻略サイトや鍛冶職人のサイトの情報を共有することができる。インタビューで、「『Rの手記』は電話帳である」と回答していたのは、これが念頭にあった。また、想定読者が明確だと、説明文も書きやすくなる

パーティメンバーにも自分が「Rの手記」の管理人であることは明かしていないが、「騒乱イバラシティ関連サイトリンク集」を作成したモチベーションは、これだ。結局、リンク集だけでは情報が足りないかと思い、「騒乱イバラシティ関連サイトを巡ろう」シリーズの記事を執筆した。パーティメンバーが読んでくれたかは分からないが、必要な誰かに届いていたら嬉しく思う。

今は休刊しているが、メールマガジンを毎週金曜に発行していたのも、DK3の継続締切が土曜17時だったため、DK3の継続を思い出し、未継続をしないで欲しいという思いから実施していた。副管理人(フローズンS)さんが「現在の定期更新型ゲームの締切」の記事を書いてくれているのも、この思いとよく似ているのだろうと思う。

この記事を読んだフローズンSさんから「いろんな定期を知ってもらいたい、継続してもらいたい」という思いを込めている、という言葉をもらった。同じ思いで頑張っていきたい。

しかし当時は若かったんで、「1日15分、いや、1週間に15分の時間が取れないなんてあり得ない」と思っていたんだけど、オトナって忙しいんだね。いろいろ。

意図せず生まれる「Rの手記八分」

残念ながら、サイト運営は楽しいことばかりではない。関連サイトをなるべく網羅していたが故に、サイトが掲載されていないことを村八分ならぬ「Rの手記八分」と書かれているのを目にしてしまうことがあった。地道に巡回、1つ1つサイトを登録しているため、サイトの公開から「Rの手記」への記載に間が空くこともあるし、第三者に見せることを想定していないと思われるサイトや、定期ゲの記述がほとんどないサイトは登録を見送ることもある。

当初は「PLの友人や、キャラクター同士の繋がり、過去といったものをナシとした状態で0からどこまで出来るかやってみたかった」が故に、キャラクター名を公表していなかったものの、今もリンク集の掲載有無や書いているコメントについての意見に余計な解釈を挟まないために、リンク集を作成しているゲームではキャラクター名を伏せる方針にしている。

なお正体(?)については数人には伝えているのだが、数人に伝えた時点で匿名は維持できないと思った方が良い。今は正体を隠すことを諦めているけど、その情報は、そっと胸にしまっておいてもらえるとありがたい。