『影別の宴』7月頃に本稼働予定

テストプレイを終えて、本稼働に向けての所感

ゲームバランスや内容については、本稼働で色々と変更されることが予想されるため、テストプレイを振り返ってもあまり仕方がないと思っている。GMが考える方向性としては、FANBOX記事「【全員公開】影別どうすっかトーク No.001」や、パッチノート(無駄口版)、参加者であれば「おたよりのコーナー」(いろいろ→リンク→不具合報告・GMへの連絡)が参考になると思う。

襲撃と、プレイスタイルの違いに対する苦言について

1つ1つに丁寧なロールプレイを挟んだメッセージを送るタイプのキラーでもない限り、人を殺すキャラクターを演じるのであれば、プレイヤー情報は書かない方が良いのではないかと感じた。

テストプレイと本稼働であまり変わらないだろうと思うのは、各プレイヤーのゲームに対する考え方、スタンスではないかと考えている。個々人が立てる目標やプレイスタイルは変わっても、全体の分布や傾向としては似たようなものになるのではないだろうか。他のゲームでは、合わないプレイヤーを避けたり、ミュートやブロックすることができるものがある。しかし『影別の宴』においては、相容れない考えのプレイヤーキャラクターの接触は避けることが難しく、しかも、プレイヤー間での襲撃、重要アイテムの強奪という過激な形で行動が交わる。Twitter上では、自分の倫理感と合わないプレイスタイルに対する苦言や糾弾が見られた。ゲーム内メッセージで”プレイヤーの”気持ちを発信されたケースもあった(スクリーンショットを見せてもらった)。

例としては、「『ふるまい』が取り込み中の場合には襲わないで欲しい」「襲撃前にはメッセージを送って欲しい/ロールプレイを挟んで欲しい」といった人もいれば、システムキラーとも呼ばれる淡々と襲撃をするキャラクターもいる。『影別の宴』のテストプレイ時は、襲撃を受けると勝敗問わず、「自分がどういう状態か影から出るまで分からない」という状態になり、メッセージを送ろうとして送信しようとしたら襲撃され、楽しんでいた会話のメッセージは送れず(闇に呑まれ)、憤りを感じたり、悲しみに包まれたりするということもままあり得る。

なお『ふるまい』はルールブックにも、「あくまで自分の意思表示をするだけのもので、強制力は一切ありません。」例えば「取り込んでいる」からと言って襲われないわけではありませんし、「取り込んでいる」人を襲ってはいけないわけではありません。と具体的に書かれている。(個人的には、『取り込み中』という『ふるまい』自体が無い方がもうちょっと結果的に他プレイヤーに対する不平不満の観点では平和だったのかなあと思わなくもない)

最高のスパイスは「信じるという判断」

プレイヤーとしてちょっと怖いなと感じたネガティブな話を先に書いてしまったが、個人的には『影別の宴』のテストプレイでは、事前の合わせも何もない中で、良いバディに出会い、とても楽しく、考え得る最高のゲーム体験をすることができた。影別サイコー!

人を殺す以外の方法で、影引きの呪縛を解くには、バディにシャドウルビーを砕いてもらうしかない。それ以外にも、クールタイムが必要とは言えノーコストでパラメータを回復することもでき、ゲーム的にも優位になる。

そして、指先ひとつで、簡単にバディを殺すことができる。相方のルビーを預かっているときにバディを殺せば、ルビーを持ち逃げできる……相手もそう。そんなことを何度も考えた。でも、バディを殺して得られるルビーはたった1つ。ルビーが目当てなら、協力者を失うというリスクを冒してまで、裏切る行為はしないだろう、とも。この不安を、プレイヤーとしては、他のゲームでは得られない体験として楽しんでいた。

寝ている間は襲撃を受けないため、眠っているバディにルビーを預けていた。

本戦期間を駆け抜けた後、バディとは少し話して、バディを解消した(された)。いまもバディ画面の「There is no buddy.」の文字を見ると、胸がチクチクする。途中一時的に解消した時も、この文字を見ると、本当に戻ってくるのか不安になったりもした。バディとはもちろん喧嘩別れをしたわけではない。向こうから解消していなかったら、こちらからしていた。なぜなら、ここでもしバディに殺されたら、影引きから戻った上で、「おうちに帰る」ためのルビーが足りなくなるためだ。最後までそれぐらいの「信用」だったけれど、おかげで、最後まで最高のバディだった。

一方で、プレイヤーとしてもキャラクターとしても好ましく思っていたキャラクターが、シャドウルビーが、3つより少ない状態で影を引いたまま、エピローグを迎えていた。自分の手元には、生還に必要な分を除いても、あと2つシャドウルビーが残っていた。この人にキャラクターとして声をかけるかは非常に迷った。影を引いている状態だけでも解消し、生還の可能性を高めることはできた。でも、しなかった。シャドウルビーはバディにしか渡すことができない。バディを組めば、殺される可能性もある。そうすると、自分が影引きから戻れなくなるかもしれない。結局「信じる」ことができず、見捨てることになった。(もちろん、声をかけても、向こうがそれを望まなかったかもしれない。)

「デスゲームの中で、人を信じる」ことが楽しさにつながったことを、次の『影別の宴』のプレイヤーにも伝えたい。……裏切ったり裏切られたりするのも、きっと面白いと思うのだけど。

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