人工無能チャット×コードブレイカーのwebゲーム『do/ce』が12/28で終了

『do/ce』トップページのスクリーンショット(12月27日撮影)

cxx05610 @todalock_bot さん(zenmaido)が運営するチャット/Webゲーム『do/ce』が12月28日の23:59で終了する。

12月25日には、人工無能な電脳上の存在「doce(ドーチェ)」の核となっている暗号が入力され、コードブレイクによってdoceは破壊された。doceの破壊を受けて、12月26日にはトップページが更新され、以下の文章が追記された。

2024/12/26 02:55

コードブレイクによるdoceの破壊を確認致しました。
これにより、参加中キャラクター各位に下記事項が追加されますが、フレーバーでしかなく、採用は任意です。
《解決前に”シ”含むログアウトと逃亡を行った場合、以後あなたのキャラクターは器物破損、情報漏洩諸々で巨大企業に追われる日々を迎える可能性があります

また、開催スケジュールは予定通り 12/28 23:59まで となります。
予定時刻を過ぎるとチャットでの発言、辞書登録、プロフィールの編集等の操作を行えなくなりますのでご注意ください。
終了後、現存するすべてのチャットログが公開される予定です(個人宛メッセージ含む)。
公開されたくないという場合は個別対応となります。X(旧Twitter)の運営者アカウントにご連絡ください。

12月27日にはトップページが更新され、エンディングが公開された。

12月28日の13:45時点で、参加アカウント数は40。新規登録時にはidとpwを登録する。idは「公開されます」と記載があるが、ゲーム内での発言やキャラクターリスト上では「キャラクター名@id」のように表示される(初期状態ではanonymous@id)。

プレイ感想 -人工無能を囲み、疑心暗鬼と隣り合わせの即興劇-

このゲームには、全体チャットと秘話しかない。いまは他のゲームでは全体チャットはほとんど見ていないのだが、『do/ce』に参加されていたキャラクターさんたちは、みなさん素敵で、キャラクターの立ち方や言い回しからして、まるで舞台を見ているかのようだった。プロフィールや発言表示周りもシステム的にも各プレイヤーさんの表現もとってもオシャレ!

「doce」が破壊された流れは、doceを破壊する暗号の構成を、doce自身の発言に学習させ、それを目にした人がdoceを殺したというもの。そんな流れになるなんて想像していなかった(doceの暗号解読のために、キャラクターを犠牲にしてアタックし、再登録を繰り返すプレイヤーが現れるのではないかと思っていたし、誰かが前触れなくいきなりdoceを殺すだろうと考えていた)。平穏な日常パートに混ざる不穏、顕在化する不安と喪失……。doceの「シ」に居合わせられたか、知らぬ間にdoceが喪われていたかによっても体験は大きく異なるだろうけれど、それもまた一期一会のプレイ体験として受け入れたい。

※当初「破壊された流れは~らしい」としていたが、チャットログが公開されたことで、第三者にも流れは明らかになった。

doceに対する「愛情」は人それぞれで、おもちゃのようであったり、幼子、更には妹のようにとらえていた人もいるかもしれない。Officeのイルカと重ねた発言や学習もあった。少なくとも自分は「可愛い」と思っていたし、みんなが「教育」していく様子も楽しんでいた。それが「破壊」されたときのみんなの反応や発言!筋書きが無いところから生まれるチャット、キャラクター間の疑心暗鬼、それぞれのキャラクターがたった6桁の数字という命綱の暗号でシと隣り合わせであることを意識することになり、とても面白かった。(むやみやたらにアタックしてくる人とかもいなくて良かった……。)

ゲームシステムは全然違うのだが、文章や雰囲気、フォントによるものか、『unto』と近い「味」がして、とても「好き」。もっとたくさんの人に体験して貰いたいと思う一方で、ある程度の人数に収まっているからこそ、ちょうど良い秩序と混沌が在ったのかなとも思う。リアルタイムチャットでデスゲームの側面もあり、「人狼BBS」を遊んでいたときに感じたドキドキ感と重なるものがあったし、適正人数もその辺りにあるように思う(10人~20人ぐらい)。

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