定期更新型ゲーム『Soul Drops』が終了 -運営開始から17年、閉じる世界-

『Soul Drops』トップページのスクリーンショット(12月30日撮影)

定期更新型ネットゲーム『Soul Drops』が、12月29日の更新で終了を迎えた。『Soul Drops』は、GMへいむだるさんの運営していた定期更新型ゲーム『EDEN’s Shift』と並行した運営で2008年1月に第1期の運営を開始(サイトは2007年公開)。最終期となった第6期は、2015年4月から開始。最終更新は第995回。サーバーの更新期限を迎える2025年6月頃まではサイトは存続する。

12月29日に更新された「お知らせ」。『DK2』(定期更新型ゲーム『DARK KINGDOM2』)が出発点だそうです。
筆を折る代わりにマウスとキーボードを折ってしまうとは。長旅お疲れさまでした。

プレイヤーキャラクターは、死者の国ヘブンズゲートで『魂滅』の力を持つ『天使』もしくは『死神』。壊れかけた魂を破壊し、心の解放を行い、次の次元へ送り出す。「帝国」や「魔王」などの目指すべき終着点はなく、旅を続けた先でさまざまな敵、あるいは人物と出会い、魂滅を行う。

「戦士」「メイジ」「治療士」等の「コスチューム」(いわゆる職業)を変更しながら成長し、新たなコスチュームや、様々な効果を持つ「ソウルアビリティ」や、武器に応じた「ウェポンスキル」を取得し、冒険を行う。

Levin=Ramiel(105)さんのプロフィールより。
「剣聖」は剣士系の最上位「極級」コスチューム。反応触媒は薬品調合、調理師免許は調理を強化するアビリティ。

敵を倒して手に入れる「魂片」は、アイテムに直接装備(オーバーロード)したり、武器防具や装飾品の生成や強化に使用できる。各地の「ぬし」を倒すとドロップする「ボス魂片」や、季節ごとの時限イベント、年始の更新にお年玉として入手できる新春魂片なども存在した。

リーキ・ユミル(344)さんのプロフィールより。
生成に使用した魂片の固有ギフトは装備に受け継がれ、オリジナルの装備を製作できる。
「大砲」と専用の補助装備「火薬」など、一流の生成武具で装備を固めている。

生成アイテムは、使用する魂片や製作費用、製作者の能力やセットするソウルアビリティによって性能が変化し、属性や装備の文字色等もカスタマイズすることができる。アイテムは購入することもできるが、生成品の性能は桁違いであり、装備を製作することは冒険の大きな楽しみになる。

装備生成のほか、料理や薬品などの消耗品アイテムの作成、宝箱・封壺の解錠、魂片の合成などの生産・技術職も充実しており、生産系スキルは非常に多岐にわたる。PT内で全てまかなうことは難しく、「取引掲示板」「依頼掲示板」等を通じて他のプレイヤーとアイテムや生産枠・技術枠の取引を行いゲームプレイを進める。通貨は「魂塵」で、単位はAsh。

コロナ=ロッキード(322)さんの購入可能アイテムページから。
一度立ち寄った街の販売品は、いつでも購入可能になるが、
全てのマップを巡ることはできないため、キャラクターによって購入できるアイテムは異なる。

パーティ人数は最大5人で、対人戦はない。水曜と土曜の夜23時以降に更新が行われる。第5期までは1回の更新で移動・探索と戦闘が行われていたが、第6期からは水曜更新回と土曜更新回で1セットになり、水曜更新回にはフィールドの探索と移動、土曜更新回には戦闘と探索と休息が行われる。生成は水曜か土曜のどちらかの更新で行う(どちらでも可能だが、片方のみ)。

ヘルジェノサイド・デスバレーペインキラー(87)さんの結果より。
スキルを使用する際の条件には、敵味方の位置関係が重要。
後発のゲームと異なりカットイン画像は使用できないが、メッセージやセリフにアイコンが使用可能。

ゲームの進行はマップ制で、1つのマップをクリアすると、新たなマップが手に入る。マップは規定レベルを超えていればSkipで一気に進むこともできる「フィールド」と、1更新で1歩ずつ進行していく「ダンジョン」に分かれており、クリア時にそれぞれを入手することもあるため、全てのマップをクリアすることはできない。マップそれぞれにイベントが設定されているほか、現実の季節行事に合わせて「時限イベント」という特別なマップとイベント戦闘(任意参加、難易度選択可能)が開催された。

また、他ゲームと比べてランキングの評価項目が充実しており、大きな括りだけでもステータス、戦闘ステータス、バトル、パーティステータス、マップランキングに分かれている。

ステータスの代表、経験値ランキング。最高レベルはLv499に達した。

ステータスは素のステータスの順位で、戦闘ステータスは装備による装備値やコスチュームの補正値込みの数値の順位。

戦闘中のステータスのランキングには、コスチュームや装備品による補正が含まれる。
最大HP1位、命力ランキング1位のヘルジェノサイド・デスバレーペインキラー(87)さんの逆引きランキング。
各項目のランキングだけではなく、キャラクターごとにそれぞれの項目で第何位に位置しているかを表示できる。
ヘルジェノサイド・デスバレーペインキラー(87)さんのプロフィール。
「HPアップLv6」のソウルアビリティの効果がランキングの数値にも反映されている。
「バトルランキング」は、活躍だけではなく不名誉(!?)なランキングも。
令和に入っても攻撃を回避された回数ランキングは「平成のぶんぶん丸」。
意図していなかったが、なんとこちらの1位もペインキラー(87)さん。
マップランキングより。マップマニアやクリアマニアが、これだけPT間で差がついていたことに驚いた。

閉じる世界

最終時限イベント『煤の一つも残さずに』が終了し、
全キャラクター共通のエピローグ『閉じる世界』が結果に表示された。

『Soul Drops』のゲーム終了と共に、全てのキャラクターに共通のエピローグが表示された。

プレイヤーキャラクターたる天使と死神は、次の世界(「高次世界」)に行くことができず、「新しい私」として転生を繰り返すとルールブックにあることから、この世界に閉じ込められ、転生を繰り返すものかと筆者は考えていた。

扉を背に歩き出す。
どこも真っ暗だが、扉の位置は少なくとも音で分かっている。

その反対側へ、扉から遠ざかっていく。
光はないが不安もない。希望は感じていた。

歩みは止めない。すでに扉は閉じられた。そちらに道はない。
こことは違う何処かへ。その足取りは軽かった。

この世界が閉じてしまっても、それぞれの物語は続き、希望を感じるエンディングとなっていた。筆者は『Soul Drops』で使用していたキャラクターの物語はゲーム終了とともに完結させようと考えていたが、このエピローグを見て、いつかどこかで、ヘヴンズゲートから外に出たキャラクターを使用するのもいいな、と感じている。

『Soul Drops』更新履歴

時宮礼さんより情報提供をいただきました!

  • 1期:2008年1月19日~2008年4月23日 28回
  • 2期:2008年5月24日~2009年4月25日 94回
  • 3期:2009年5月27日~2010年7月17日 115回
  • 4期:2010年8月18日~2012年3月31日 160回
  • 5期:2012年5月9日~2015年3月7日 272回
  • 6期:2015年4月11日~2024年12月29日 995回

関連サイト

『Soul Drops』第6期の最後まで更新を続けていた関連サイトを紹介する。

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ゲーム情報

タイトルSoul Drops
ジャンル定期更新型ゲーム/ネットワークゲーム
更新頻度週2回(水曜、土曜)(第6期)
最大PT人数5名
制作・運営へいむだる
URLhttps://ragnarek.sakura.ne.jp/sd/
ゲーム開始日(初回更新日)2008年1月19日(第1期)
2015年4月11日(第6期)
ゲーム終了日(最終更新日)2024年12月29日(第6期)