制作者に聞いてみた -『シャリシャリ』-

ロキサゲーの世界設定

――『シャリシャリ』以外のロキサゲー、『Secret Sphere』(ひみたま)や『Seven Seas』(七海)に関連した質問も少しおうかがいさせてください。ロキサゲーの世界設定に繋がりはありますか?話せることがあれば教えてください。

リベルタ先生。『ひみたま』では「魔道具」の授業を担当している

ロキサ:『七海』と『ひみたま』、『シャリシャリ』に関しては、全部【近隣の異世界】という感じの繋がりになってます。なので、登場人物などもかぶっているところがありますね。

例えば『七海』のスキルストーンや、『シャリシャリ』のスキルストーンを作ったのは『ひみたま』で登場する、【リベルタ】先生です。

時系列的には昔に『シャリシャリ』のシャリオにスキルストーンのプロトタイプを渡し、『七海』にてスキルストーンの完成品運用、その後、『ひみたま』で先生をし、スペルストーンというものを開発した、という流れになります。

他には『ひみたま』に、『七海』のキャラクターが何人か登場していますね。この辺は『七海』が陸になり、仕事がなくなったので学園長にスカウトされてやってきています。学園長が様々な世界からスカウトしてきているという設定になっていますね。

影響を受けた作品

――『ひみたま』やその前の作品である『Seven Seas』(七海)やでは、Symalisさんのゲーム(栗鼠ゲ)、『精霊伝説』、『常闇のカレイディア』の影響やオマージュを感じますが、他の定期更新型ゲームからの影響について教えてください。

ロキサ:まずは霧ゲですかね。『コンビニ』や『てぃーこん』で、『栗鼠ゲ以外の戦闘表現も面白いな』って感じました。実際にゲームに反映されたわけじゃないですが、意識面でかなり影響されています。

霧のゲーム(霧ゲ)……霧のひと @blacktea_game さんが制作しているゲームの総称。代表作に、自分でパーツを組み合わせアセンブルして、ロボットのパイロットとなって戦う『MIST OF WAR』(霧戦争)、『零錆戦線』など。
『夕闇国のコンビニ戦争』(コンビニ)……コンビニの主となり、客に商品を売りつける。戦場には最大20軒のコンビニが並び、顧客を奪い合う。アセンブルするのは「商品」。
『BLACK TEA CONQUEST』(てぃーこん)……プレイヤーは「魔王」となり、魔王城を防衛するモンスターや罠などのユニットを組み合わせて「勇者」の侵攻を阻む。

他だと『シマナガサレ』をはじめとするうでらびさんのゲームですね。実際にまともにやったのは『シマナガサレ』くらいなんですが、ゲームとチャットの融合部分等、すごく印象が深いです。

――あっ、先に挙げたゲームの影響もあればお聞かせいただけますか?

ロキサ:栗鼠ゲに関しては、まともに参加した定期更新型ゲームが栗鼠ゲがはじめてなこともあり、あとは栗鼠さんから【作ろう!】と提案された者の一人として、かなりリスペクトさせてもらいました。栗鼠だけに。

『カレイディア』は、【多人数で参加するお祭りゲーム】としての完成度がすごく高かったんですよね。みんなで敵を倒す、というのがロールフックになって、交流もしやすい感じですごく楽しかった。その雰囲気を他の人にも味わってほしいなと思って、レイド戦を七海から作ってます。ひみたまに関しては直球で似た感じになってますね。

『精霊伝説』は、シミュレータという過去の定期更新型ゲームでは存在していなかったシステム、カードゲームを元にしたシステムとしての完成度の高さなど、すごく尊敬しています。精霊伝説の4期の頃は、毎日ずっとシミュレータを回していたな、というのもあり、ひみたまではシミュレータを実装しました。もちろん『シャリシャリ』でも実装するつもりです。カウンターに関しては……魔法というシステムなので取り入れてみましたが、結構扱いが難しいですね。

ちなみに『精霊伝説』は今も続いています。

栗鼠ゲ……symalisさんが制作・運営する定期更新型ゲーム・AP制ゲームの総称。2001年頃から定期更新型ゲームを運営しており、近年の作品は『騒乱イバラシティ』『言の葉の樹の下で』『Celestial Call』『つぶきゃら。』など。
常闇のカレイディア……2009年頃に運営されていた定期更新型ゲーム。戦場が繋がっており、他の戦場のメンバーと合流しながら敵ボスの撃破及び味方のボス(召喚士)の防衛を目指す。ジョブ(依代)の総数を全体でシェアしたり、戦場で誰かが発掘したアイテムがマーケットに流れたりと、1人の行動が他の人にも影響する場面が多かった。
精霊伝説……2005年に公開・運営開始した定期更新型ゲーム。精霊協会所属の冒険者となり、様々なクエストに挑む。それまで更新に何時間もかかることが常識だった定期更新型ゲーム界隈において、秒で更新が終了することで衝撃をもたらした。「精霊術」の使用条件や対抗発動条件を詳細に設定できるシステムが特徴。 公式サイト

――ロキサさんのゲームの舞台やシステムについては、「王道」っぽさを感じています(とくに『シャリシャリ』)。好きなファンタジー作品を教えてください。ファンタジー以外でも、これに影響受けているな~というものがあれば、是非。

ロキサ:王道は好きですね。バッドエンドより、バッドエンドを捻じ曲げてでもハッピーエンドにしたい派です。好きなファンタジーですと……「ロードス島戦記」とか、「ソードワールド」(旧)が好きですね。

影響受けているものは、最近のものだと「ダンジョン飯」や、「本好きの下克上」でしょうか。『シャリシャリ』に関してはやっぱり、「ダンジョン飯」の影響が大きいですね。『ひみたま』に関しては「ハリー・ポッター」とか、「Aventura」っていう漫画がかなり影響大きいと思います。

ゲームの制作を通じて得たもの

――ゲームの制作・運営をしていて楽しいところについて教えてください!

ロキサ:やっぱり、みんなが楽しんでくれて、感想を言ってるところを見るのが楽しいです。あとは『七海』の時の、最終回までやり切った時はとても楽しかったです。途中で転職などもあり、延期に次ぐ延期でかなり皆さまにはご迷惑をかけちゃったんですが……。

『Seven Seas』(七海)トップページのスクリーンショット

――開発・運営を通して得たもの、学びについて教えてください。

ロキサ:『七海』の時は、やり切ることにより精神力がかなり上がったと思います。定期更新やゲームを運営している人って、本当にすごいんだな、と理解して、ゲームに対して不満が浮かぶことも少なくなりましたね。

『ひみたま』、『シャリシャリ』はウェブ系の知識が多少なりとも手に入りました。それ以外も相談できる人が出来たりと、色々得ることはできたと思います。

――ゲームの制作・運営をしていて辛い点についてもお聞かせください。

ロキサ:『七海』の頃、20回くらいで環転職、転居、結婚等の環境の変化があり、ゲームをやめるかの選択に迫られたのがかなり辛かったです。

プレイヤーへのメッセージ

――リアルが最も大事だと思いますが、七海を運営しきってくださったこと、改めて感謝します!!最後に、ロキサゲーのプレイヤーへのメッセージと、これからのゲームを遊んでくれる人へのメッセージをお願いします。

ロキサ:皆さん、本当に参加していただき、感謝しています!

これからもっと分かりやすく、皆さんが楽しめるようにしていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします!

ロキサ

『Seven Seas』『Secret Sphere』『シャリシャリ ~Sharing Sherbet~』のGM。ロとキとサの3人(3体?)がいる。今回のインタビューはシステム担当のサのほか、背景画やNPCイラスト、アイコン等のビジュアルを描いているロの人と、●●●●のキの人がいる。

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