制作者に聞いてみた -Stella Board&Stroll Green -Restroll–

■影響を受けたゲームや作品

──前回の記事では「Celestial Call」と「Seven Seas」に大きく影響を受けたと聞いていますが、「ステボ」で大きな影響を受けたゲームはなんでしょうか?

ヒサギ:「ステボ」も、これまでと同じようなゲームに影響されていますが、加えて言えばさらに色々なゲームに影響を受けています。

趣味柄、さまざまなゲームで遊ぶのですが、単発的で決められたギミック満載なステージを攻略していく……と言った所は「スプラトゥーン2 オクト・エキスパンション」(*1)に影響された節が大きいですね。あれも、からくりが分かってくると解き方が分かり、試すことができて、そして解くことができますよね。そういう風に、自分で考えて攻略して欲しいな、と思いました。

画面中央に表示されたお題やルールに沿って、短いステージを攻略する形式。

──制限のあるパズルを解くという経験は「Portal」*2に似ていますね。あちらは指示などがなく、ただ用意されているギミックを自身なりに解いていく形ですが。

ヒサギ:そうですね。パズル要素を含みますので、戦闘全体の難易度は落としつつ、ただ強引に一発クリアみたいなのは厳しくなるよう容赦なく初見殺しした上でそれも楽しんでもらう……みたいなところを目標にしていました。

「アイワナ(I Wanna be the Guy)」(*3)というゲームをご存知でしょうか。ハチャメチャで理不尽な初見殺しと試行錯誤性をもつ難しいゲームなのですが、学習し、攻略することができる面白いゲームです。やはりゲームというのは「現実と異なり、何度も繰り返し試すことができる」というのがポイントだと思うので、そういうものをモチーフにしながら、それらをゲーム世界観上に落とし込んでみました。

──試してみて、失敗したりして、それを経験することで、次の成功に繋げる。そんなことがゲームの中なら何回でも行うことが出来る。一度成功体験を味わうと、次にある目標への意欲が湧いてきて、更に次はどうしようか、という楽しみに繋がっていく。そういう所が出来たのが「ステボ」だったんですね。

ヒサギ:そうですね。あと、ゲーム絡みで、これそのものはゲームではないのですが、”ゲーム世界観”というところは映画「ジュマンジ」(*4)シリーズなどに影響されていますね。ああいう「ゲームでお約束の何か」みたいな知っているとふふっと来るので、参考にしたりしています。

──ゲーム作品という世界観を「ジュマンジ」から取り入れたんですね。

*1
「スプラトゥーン2 オクト・エキスパンション」とは、2017年7月21日に発売されたインクを撃ち合うゲーム「スプラトゥーン2」のDLCで、本文中にもあるようにパズル性が高い1人用コンテンツ。こちらは2018年6月14日に配信が始まった。
▼任天堂 スプラトゥーン2
https://www.nintendo.co.jp/switch/aab6a/index.html
スプラトゥーン2 オクト・エキスパンション
https://www.nintendo.co.jp/switch/aab6a/dlc/index.html

*2
「I Wanna be the Guy」とは、Kayin氏が制作した2Dアクションゲーム。試行錯誤という点でとても似ているかもしれない。
▼GAME JOLT I Wanna Be The Guy
https://gamejolt.com/games/i-wanna-be-the-guy/5

*3
「Portal」とは、Valve Corporationによって開発されたシングルプレイ専用アクションパズルゲームである。FPS視点の3Dのパズルで、正解を見つけ出す過程がとても楽しい。
▼Steam Portal
https://store.steampowered.com/app/400/Portal/?l=japanese

*4
「ジュマンジ」とは、1995年に公開された、アドベンチャー・ファンタジー映画である。
シリーズ化しており、現在では4作品存在している。
▼Twitter 映画『ジュマンジ』公式
https://twitter.com/jumanjijp