ホワイトレター 1922年8月「晩夏の候、白波寄する夜涼思い」【リーフNo.02-0036】

この記事は株式会社アルパカコネクトの運営するPBW「ホワイトレター」第2回シナリオにおける、個人ごとのシナリオ参加結果『リーフ』を共有するものです。

『ホワイトレター』CM風ボイス

リーフの前に……来海 純さんに作成いただいたCM風ボイス、『ホワイトレター』と、リュリュ=ソレイユの紹介として是非聞いてください!!(「システムボイス50」の「おまけボイス」として納品いただきました)

来海 純/ホワイトレター/(C)アルパカコネクト

【リーフNo.02-0036】

ゆうきつかさ/ホワイトレター/(C)アルパカコネクト



「この紙片に、一体どんな意味があるんだろうね? 一見すると、単なる紙片に見えるけど……」
 トゥーリが反戦の聖女から届いた手紙を見つめ、不思議そうに首を傾げた。 周囲に聞き込みをした結果、反戦の聖女の手紙(紙片)は中央区の特務局員だけに届いているらしく、一般人にはまったく届いていないらしい。
 ちなみにトゥーリの紙片には名前がなく、封もなかった。
 だが、受け取った特務局員によっては、宛名があったり、封がされていたりするようである。
 それが何を意味しているのか分からないが、中央区の特務局員だけに届いている事には、何か深い意味があるのだろう。
 おそらく、反戦の聖女から送られた手紙は、公にはされていない施設魔術によるもの。
 いまのところ、受け取り手が操られ、自覚のないまま手紙を書かされていると言った証言がないため、反戦の聖女は公社の人で、何かしらの事情があって、正体を伏せているのでは……と言う妄想を膨らませつつ、都市部を中心とした詳細な地図を眺め、セイジの人の意見を参考にしつつ、専用施設となりえる地点に印をつけた。
「とりあえず、先月受け取った不思議なお手紙に、お返事を書きました。この手紙はわたし自身で届けたいので、封をして、貰った手紙と共に持ち歩いているのですが……」
 リュリュ=ソレイユが複雑な気持ちになりつつ、懐にしまった手紙に視線を落とした。
 差出人が反戦の聖女かかどうか、現時点では断言する事が出来ず、宛名も分からなかったため、『あなたへ』と書いた。
 だが、反戦の聖女から送られたと思しき手紙については、分からない事ばかりであった。
 中央区の特務局員であれば、郵便車で届いた物では無い手紙の配達だけに関わった局員にも、反戦の聖女から手紙が届いているため、中央区のみ影響のある力なのかも知れない。どちらにしても、情報不足である事は間違いないため、一度みんなで集まって情報交換をしておく必要があった。
「皆さん、御勤めご苦労様です! そんなに怖い顔をして、何かあったんですか? それとも、まさか、私が何か……あわわわわ!」
 そんな中、レナ・ドレッセルが現れ、必要以上にビクついた。
「あ、別に、そういうつもりはなかったのですが……。レナさんも、反戦の聖女様を探しているんですよね?」
 リュリュが動揺した様子で、激しく目を泳がせた。
「は、はい!」
 レナがビクッと震わせ、あたふたとし始めた。
「だったら、一緒に探しませんか?」
 リュリュがレナの両手をガシッと掴み、瞳をランランと輝かせた。
「ちょっと強引ですね!? でも、断る理由もありませんし……」
 この状況で拒否するのはマズイと思ったのか、レナが力強くコクコクと頷いた。
「こんにちはー!」
 一方、トゥーリは己の紙片を魔術研究施設で調べる人に一旦預け、反戦の聖女について聞き込みをしつつ、ナイアラ邸にやってきた。
 働きたい人を探すにあたって、ナイアラの負担にならないように気を使いながら、どんな人が働きに来てほしいのか尋ねておくのであった。

(担当マスター:ゆうきつかさ)

【獲得タイスキル】
レナ・ドレッセルの『仕事仲間』
ン・ナメェ・ナイの『仕事仲間』
ファナン・ハリーリーの『仕事仲間』
バドル=アーケイナの『仕事仲間』
トゥーリの『仕事仲間』
Lumie=Ver=Beataの『仕事仲間』
リナルド・リナルディの『仕事仲間』
エウラ・アルセイスの『仕事仲間』
ユニーフィア・シャオンスの『仕事仲間』

【分布探訪】
先月受け取った不思議なお手紙に、お返事を書きました。この手紙はわたし自身で届けたいので、封をして、貰った手紙と共に持ち歩いています。差出人が噂のように聖女様かどうかは分かりませんが、状況が切迫しているように思います。宛名は分からないため『あなたへ』としておきます。
「まだ見ぬあなたへ。お手紙をありがとうございます。きっと、あなたを見つけて、力になりますから」
……これは、わたし自身で直接この《手紙》を配達するんだ、という『誓い』でもあります。

そうはいっても、手掛かり無しにやみくもに探し回れないので……調査は、中央区住民の方の《街の郵便屋さん》として配達のお仕事をしつつ、分局の皆さんや配達中に会う局員の皆さんに、聖女様の手紙について伺います。レナさんも彼女を探しているそうですから、話をして、情報交換が出来ると嬉しいです。
「聖女様との《縁》、必ず繋ぎましょうね!」

調査では、特にあの日、手紙の配達に直接関わらなかった人や、郵便車で届いた物では無い手紙の配達だけに関わった局員にも届いたのかを確認します。《イーリスの翼》を持ちながら、特務局員ではない方の話も分かると良いのですが。届かなかった人がいたら、その共通点が分かると興味深いと考えています。

調べた内容は【分布探訪】や、その連携先と情報を共有しますね。
念のため、わたし達の行動を快く思わない人達に備えて、《敵意感知》をしておきます。

感想など

トゥーリちゃんと一緒の内容・文面のリーフでした!リュリュの行動が激しくて笑ってしまいました。こうしていろんなライターさん・マスターさんの手で書かれることで、いろんな面が出てくるのも醍醐味だと思います。自分のプレイングを読み返して振り返ると、一人称で書くことでキャラクターの雰囲気を伝えたいという意図があったのですが、内心の描写や、形容詞が不足している(マスターの裁量におまかせしている)部分がまだまだ大きいな、と思いました。一人称で書くことで、『わたし』という一人称を印象付ける意図がありました(過去にノベルで誤記があり修正いただいたことがあるため)。3文字のかさばる一人称にしてしまったことで、首が絞まっています(笑)

なお、8月のリプレイ(ダイジェスト)でも、NPCのレナさんと一緒にがっつり(543文字相当)、そして素敵な光景を描写いただいていました!時系列としてはこのリーフの少し後で、リュリュが反戦の聖女様にお手紙を書いたという話を受けて、レナさんも喫茶店で聖女様にお手紙を書くという内容。そこに同席して、レナさんの想いの重すぎる手紙に苦笑したり、レナさんが書いている間に調査をしたり。聖女様の好きな花を聞きたいという話をするのもリュリュらしいなと、マスターさんの発想に感服しました。

【分布探訪】としてはあるか分からなかった中心点を見つけることが出来、リプレイで「アイトアル・グラフ紋床殿」という確信が得られたこと、それが描写されていたのは最高に組み合っていて「やったー!」という気持ちです。きっとタグ参加者はみんな、同じ気持ちでいるかなと思います。

すでに第2回でアイトアル・グラフ紋床殿を調査している方々もいて、リーフを公開されているので、次回一体どうするのか……というのは非常に悩ましいですね。紋床殿の調査は調査が得意な人に任せて、配達を頑張るのも一考かなと考えています。