制作者に聞いてみた -Story of Lost Artifact-

3記事連動企画!
今回「Story of Lost Artifact」(SoLA)を運営しているたくにこさんと、開発チームから4名お呼びしていただいて、「SoLA」の制作や運営に関するお話をうかがった。

3記事連動企画とは: 3つの定期更新型ゲームのGMからお話を聞き、それを同時に投稿しようという企画だ! 快諾してくださったGMに感謝を!

■もくじ

  • 自己紹介
  • 「Story of Lost Artifact」のコンセプトや影響を受けた作品
  • 工夫した点とまさかの申し出!
  • 現状での課題と、下方修正型の調整の理由
  • 「Story of Lost Artifact」のこれからの展望
  • 楽しかった所をそれぞれから
  • 辛かった所をそれぞれから
  • 連動企画と、終わりに

■自己紹介

──本日はお集まりくださり、ありがとうございます!今回は開発チームの方々にもお呼びしていただいた形となって、嬉しい限りです。
それぞれの方の自己紹介をいただいてもよろしいでしょうか?

たくにこ:本日は貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます!
「Story of Lost Artifact」(以後「SoLA」)のGM、およびプログラミング面を担当しています、たくにこです。本日はよろしくお願いいたします!

ファンキー☆石塚:シナリオ・世界観設定担当のファンキー☆石塚です。よろしくお願いします。

B:バランス調整班がひとり、Bです。パッチノートの大部分も(他のメンバーの添削はあれど)私の担当です。よろしくお願いします。

T:「タイムシフター」や連続行動周りを主に担当しているTです。左上に顔出ししてしまった、あの「t」です。よろしくお願いします。

t:5月4日のアップデート、シーズン5に移行した後に発生していた謎の「t」のこと。

N:デバッグと、こまごまとした部分を触っているNです。よろしくお願いいたします。

──よろしくお願いします。

■「Story of Lost Artifact」のコンセプトや影響を受けた作品


──それではまず、ゲームのコンセプトをお聞きしてもよろしいでしょうか。

たくにこ:かしこまりました。
「SoLA」は、「みんなでつくるゲーム」をコンセプトとして開発がスタートしました。
勿論、定期更新型ゲームはプレイヤーの方々がキャラクターを持ち寄って遊ぶゲームなので、そういう意味では「みんなでつくる」ゲームジャンルではあると思います。

「みんなでつくる」という考えは、以前の「定期ゲ・竹 Advent Calendar 2020」の21日に掲載された記事、「みんなでつくるゲーム」にもあった通りで、ここからメインコンセプトなどが載っている。こちらも是非とも一読していただきたい。
▼みんなでつくるゲーム
http://lostartifact.xsrv.jp/SoLA/advent_topic.php

ですが、自分が求めたのはもう一歩先……キャラクターが「ゲームのデータ部分」に参戦できる、というシステムです。

実は「SoLA」の前身は、オリジナルのTRPGルールブックでした。その中で、一連のキャンペーンが終わるたびに、参加キャラクターをモチーフとしたアイテムが追加される……というシステムがあり、それが公募アーティファクトシステムとして生まれ変わった……という経緯があります。
SoLAは、プレイヤーの方々との「小さなコラボレーション」の結晶……そんな展望を持ちつつ、開発が始まりました。

──オリジナルのTRPGというと、どのようなタイトルなんでしょうか?
それは影響を受けたゲームに関係もありますか?

たくにこ :ええと、これはそのまま「Story of Lost Artifact」です。作者は自分ですね。
主に身内で遊んでいたものなので、検索してもヒットしないですが……。
自分たちが遊びたいゲームを作る、ということだったのでこの当時には、大きく影響を受けたゲームはあまりありませんが……そうですね、「ソードワールド2.0」というTRPGですね。この辺りは参考にしたところがあると思います。

──自作のTRPGのシステムなんですね!それが元になっていると。更にその自作のシステムの影響元、ひいては「SoLA」の影響元は「ソードワールド2.0」だったんですね。

「ソード・ワールド2.0」とは、グループSNE制作のTRPGで、ラクシアと呼ばれる世界を舞台にしたファンタジーRPG。ファンタジー感と、PTで動くバランスなどに近しいものを感じる。
▼グループSNE ソード・ワールド シリーズ
http://www.groupsne.co.jp/products/sw/index.html

■工夫した点とまさかの申し出!

──現行の「SoLA」において工夫した所はありますか?

たくにこ:他のゲームにはあまりないかな、と思うのは「チュートリアル」ですね。
クローズドベータテストの際、定期更新型ゲームをプレイしたことがない人も招待したのですが、その際にチュートリアルが欲しいと要望を受けた、という経緯で制作しました。
自分がこのジャンルに触れた際は、教えてくれる友人がいましたが……初見でプレイするには複雑なゲームなのだなあ、と痛感しました。
後は、これはゲームシステムとは違うかもしれませんが……他定期更新・AP系ゲームさんとの「コラボレーション」です。

このジャンルは、様々なゲームが日々新たに生まれており、プレイヤーの方々も、プレイするゲームを取捨選択している状態だと思います。
そこで、プレイしていないゲームのことも、コラボレーションを通して少しでも知ることができれば……と考えたのがきっかけでした。

ありがたいことに、現在「SoLA」では3件のコラボレーションをさせていただいております。
「SoLA」経由でコラボ先さんに参戦したよ、というお話も伺ったことがあり、この界隈の発展にほんの少しでも力添えできた、のかな……? と考えています。

──チュートリアルの存在はものすごくありがたいですよね 本当に、わかりやすくて大好きな部分ですね。

チュートリアルの途中、冒険に連れ出せる先輩達。
ノルディ、ギルド商店のエレノアほか、この後のシナリオでも登場するキャラクターたちだ。

──これまでのコラボレーションは「騒乱イバラシティ」「七月戦役」「ソレナリの冒険録」の3つですね。
「イバラシティ」とのコラボの際には、Twitterでコラボ内容の希望アンケートの選択肢には「クラス」がありました。選ばれませんでしたが、実装されたかもしれない「クラス」とはどんなものだったのでしょうか?

コラボ内容のアンケート。
シナリオ・称号は共通だが、プレイヤーは新クラスか、スキルカード+アーティファクトの選択を迫られた。

たくにこ:「ミスティックパワー」ですね。知力で強くなるアタッカーというコンセプトでスキル開発が始まりました。
当時、symalisさんに提出させていただいたデータの中に、クラススキル10レベル分も入っていましたね。
結果としては、アーティファクトとカードが選ばれたのですが、その際のクラススキルの草案なんかは今でも残ってます。
ブラッシュアップされてない形ではありますが……こんな感じですね。

 新クラス『ミスティックパワー』推奨ステータス 感/知
 ・独自システム『影響力』
 影響力が高いほど、スキルの性能が増加するぞ
 ■クラス1
オリジン・イバラシティ【特殊パッシブ】防御的な行動をとると自:影響力増(攻撃回避時、被ダメ、被クリ、ターン開始時、与回復時、被回復時、与蘇生時、被蘇生時)
スキルスタディ【5行動毎】敵全:ATK・MATK・HEAL・変調付与率減+自:DEF・MDEF・HEAL・変調付与率増(影響力が高いほど性能増)
ミスティック【通常時】敵:巧(感)攻撃(知)(影響力が高いほど性能増)
 ■クラス2
オリジン・アンジニティ【特殊パッシブ】攻撃的な行動をとると自:影響力増(与ダメ、与クリ、打倒時、自分行動時)
エリアアトリビュート【与ダメ時】対:攻撃(知)+ランダム変調
エンカウンター【7行動毎】敵5:巧(感)攻撃(知)(影響度が高いほど性能増) 

──……「Rの手記」とのコラボなんて出来ますか!?

たくにこ:はい、喜んでお受けいたしますよ! この界隈の発展に尽力してくださる「Rの手記」さんから、コラボレーションのお誘いが来るとは思ってませんでした。
実はコラボレーションを持ち掛けていただいたのは今回が初めてですので……今結構興奮してます。
このインタビューの後に、早速作業に取り掛からせていただきます。公開される頃には、きっと……?

──ありがとうございます。まさか、受諾いただけると思いませんでしたね……び、びっくりです。